春になるとムクドリが巣をつくり始め、その巣からムクドリの雛が落ちてしまうことがあります。
しかし、それは単に巣から誤って落下しただけなのでしょうか。
また、巣から落下した雛を見つけたらどうしたら良いのでしょうか。
雛を拾ってはいけない
落下した雛は、実は拾ってはいけないと言われているんです。
これは、雛に人間のにおいがうつったら親鳥が雛を嫌い、もうお世話をしてくれなくなってしまうから、という理由がまず一つ。
そして、ムクドリは孵化してから1ヶ月弱で巣立ちをします。
巣の中にいる間や、巣立った後さらに1ヶ月の間は親と一緒に行動をして、餌をとる練習や飛ぶ練習、茂みに隠れながら行動する練習、危険なものを教えるなど様々な訓練をするのです。
しかしまだ上手にできない雛は訓練中に巣から落ちてしまったり、飛んでいるときに誤って落下してしまうことも多くあるのです。
訓練中に落ちてしまった雛を巣から落ちたと勘違いして保護する人が増えているのですが、落ちてしまっても親鳥は必ず近くで見ています。
餌を持ってきたり元気づけたりしてまた訓練を再開するのです。
なので、むやみに手を出すのはやめましょう。
ただし、毛の生えていない生まれたばかりのムクドリは巣から落下してしまったものなので温めてあげましょう。
ムクドリはダニがいっぱい
ムクドリの巣はトリサシダニやスズメサシダニなど、鳥にくっついているダニが繁殖しやすい環境です。
その数は何千匹~何億匹ともいわれています。
このダニはムクドリが巣立ちをすると住処を失い、家の中に入ってきて人間を刺します。
その痛みや痒みは家ダニよりもひどく、アレルギー症状を引き起こす可能性もあるのです。
そしてこのダニは雛にも寄生しています。
軽い気持ちで素手で触ったりせず、軍手などを履きマスクをつけてそっとカラスなどに見えない安全な場所に避難させてあげましょう。
しかし、親鳥が近くに居なかったり戻ってこないときはいったん保護してあげるのも良いでしょう。
その場合は鳥獣保護センターに電話をして指示をもらってくださいね!
まとめ
今回はムクドリの雛が落ちた時のお話をまとめました。
雛は単に巣から落ちただけではなく、飛び立つための訓練をしている可能性もあります。
むやみに拾うのはやめましょう。
また、安全な場所に移動させてあげる時は必ず手袋を着用して行いましょう。