人間はどちらかというと、ほかの動物の知能や能力を低く見る傾向があります。
揶揄に用いる言葉として「鳥あたま」などがありますね。
空間を把握して離陸から飛翔、着地と空を自由に飛ぶことだけを取り上げても、鳥たちの方が優れている気がするのですが。
ここでは、ムクドリの天敵ながらも鳥類トップクラスの知能をもつカラスと、ムクドリの能力について見ていきましょう。
知能行動のカラス・集団行動のムクドリ
賢い鳥ランキングに必ず入るカラスはどのくらの知能を持っているのでしょうか。
道具を作り使いこなすことができる、記憶力に優れているなどいろいろな話がありますが、人にたとえると何歳くらいの知能なのでしょうか。
ムクドリは集団行動の鳥です。
数100羽~数1000羽の群れを作り外敵からの警戒にあたります。
また、空中で一斉に方向を変える動きのメカニズムは、いまだに解明されていない能力です。
三段論法をクリアするカラス
三段論法的思考をご存知でしょうか。
難しそうですが、「AはBです。BはCです。つまり、AはCです。」となると、知っていると頷かれる方も多いでしょう。
カラスはこの三段論法のテストをクリアすることができます。
人間の場合、このテストをクリアするのは6歳~7歳くらいなため、カラスの知能は小学校低学年に近いと考えられます。
一斉行動は知能?
ドキュメンタリーなどのテレビ番組で、ムクドリの大群が一斉に進行方向を変えたり、急降下したりする映像を見たことがあるでしょうか。
これは、「近くの仲間の動きにあわせて自分も動く」というシンプルな行動ですが、数100羽~数1000羽の単位のムクドリが一斉に動ける理由は解明されていません。
仮にリーダーがいたとして、合図を送ったとしても必ずズレ、タイムラグが生じるはずです。
これをムクドリの知能と呼べるかは何とも言えませんが、人間の知能を持ってしても明確に説明できない能力ですね。
まとめ
ここまで、カラスの知能とムクドリの集団能力を見てきました。
ここでは、カラスを取り上げて鳥の知能についてふれてきましたが、別の種類の鳥においても、言葉を喋るや相手を記憶するなどさまざまな知能を持っています。
ムクドリが見せる美しいともいえる集団行動は、知能によるものなのか、別の能力なのかメカニズムの解明が待たれます。