ムクドリが夕方になると群れを作って駅前の街路樹にとまるため、糞の被害や騒音がすごい、というニュースを見ることがあります。
なぜムクドリは群れを作るのでしょうか?
また、鳴き声はずっとうるさいのでしょうか?
ここではムクドリが夕方になると群れを作る理由と、鳴き声についてご紹介します。
ムクドリの群れ
ムクドリが夕方になると群れを作るのは、集団でねぐらを形成するためです。
ムクドリが群れを作る理由はいくつかありますが、基本は外敵からの捕食を避けるためです。
ムクドリの群れにはリーダーはいません。
リーダーがいないことには危険回避がスムーズ、というメリットがあります。
これは、リーダーが決まっていると、そのリーダーが危険に気づいて動くまでは他の個体も動きませんが、リーダーがいなければどれか一羽でも危険を察知して飛び立てば、あとの個体もそれについていくことで危険を回避できるわけです。
群れを形成する3つのルール
アメリカのアニメーションプログラマーが、鳥の群れをコンピューターで再現するために観察した結果、3つの簡単なルールにたどり着きました。
「ある距離よりも近くに他の鳥が来ないように飛ぶ」
「最も近い鳥までの距離を一定に保とうとする」
「一定距離にいる鳥と平行して飛ぶ」
これら3つのルールであのものすごい大きな群れは動いていたのですね。
ムクドリの鳴き声
ムクドリの鳴き声は、「キュルキュル」「ギーギー」「リャーリャー」「ケケケ」などいろいろな声で鳴きます。
数匹ではあまり気にならないですが、群れになるとその数があまりに多いため騒音として捉えられてしまうようです。
夕方群れを作るムクドリの鳴き声はいつまで続く?
ムクドリはねぐらとなる木の近くへ夕方5時頃になると姿を現し始め、空中を旋回します。
徐々に数を増やしながら、1時間以上上空を旋回するようです。
これはねぐらとなる場所が安全かどうかを確認しているようです。
そして日没が近づくと一斉にねぐらへと入り、「ギャーギャー」と大きな声で鳴き始めます。
ですがねぐらの木にとまった後は30分から1時間ほどで鳴き声はあまり聞こえなくなるようです。
夜は意外に静かなようですね。
まとめ
ムクドリが夕方群れを作るのは、夜の間外敵から身を守るためのようです。
外敵から身を守るため、外敵のあまりいない駅前やにぎやかな場所をねぐらに選ぶようです。
夕方は鳴き声がかなりうるさくなりますが、夜には静かになるようなので、ある程度は多めに見てあげてください。
ムクドリもねぐらが無くて困っているのですから。