住宅街で良く見かける鳥の一つに、ムクドリがありますね。
夕方、集団で飛んでいるのを見かけた人も多いと思います。
そんなムクドリですから、ヒナが道や家の前に落ちているのも珍しくはありません。
ヒナを拾ったら、どうすれば良いのでしょうか。
今回は、拾ったヒナを放すタイミングについてお話します。
ムクドリとは
大きさ24センチくらいで、クチバシと足がオレンジ色、頬が白く、また、羽を広げると白い斑点が付いています。
スズメより大きく、鳩より小さい鳥です。
雑食性で、虫や穀物、柿などの果物も食べます。
繁殖期が終わる夏の初め頃から秋にかけて、夕方になると群れをつくり、一緒に大きな木などにとまって寝ます。
その数は数百匹から、数百万匹というのですから、かなり大きな集団です。
そのため、住宅街では、その鳴き声の騒音、糞害など、問題が起きています。
拾ったムクドリを放鳥する時期
ムクドリが元気になったら、野生の世界に帰して上げるのが一番です。
とても人懐っこい性格なので、世話をしてあげるとなつき、このまま家に置いておく方が幸せなのではと思ってしまうかもしれませんが、元々野生の鳥なので、外に離せば、自分で力強く飛んでいくはずです。
でも、放鳥する時期には、気を付けてください。
小さなヒナを拾った場合
まだ飛べないヒナは、離さないでください。
地面に這っているところを猫にでも見つかったら、傷付けられてしまいます。
ムクドリは、飛べるようになってからも、一度羽が生え代わります。
これを換羽と言います。
この生え代わりが終わってから放すのが良いです。
放す時期
ムクドリは、春から初夏にかけて、繁殖期を迎えます。
この時期は、とても神経質になっています。
そんなところに、飼っていたムクドリを放してしまうと、上手く仲間に入れません。
なので、春の初め頃、まだ繁殖期に入る前に放して上げるのが良いです。
放す場所
仲間のムクドリが沢山いる場所が良いでしょう。
ムクドリがいるということが、餌もあるという事ですし、集団行動を取れるので、環境に馴染みやすいです。
過ごしやすい日
雨の日や、風の強い日は避けましょう。
出来るだけ、お天気が数日間続く時が良いです。
そして、朝早くに放せば、その日一日中かけて、自分に合った場所を見つける時間があるので良いでしょう。
餌を沢山あげておく
外の世界に慣れるまで、お腹が空かないように、餌を沢山上げてから放しましょう。
急に外に出て、餌を見つけるのは難しいかもしれませんので、念のためにこうしてあげた方が良いです。
ムクドリが渡る時期は?
ムクドリは秋頃に、大きな集団でいるのを見かけます。
でも、その後は小さな集団に別れ、いつしか大集団は見かけなくなります。
冬は、人家の戸袋などの小さな穴を見つけ、その中で冬を超えます。
鳥は、寒い冬を避け、南の暖かい地方へ渡る種類がありますが、一部のムクドリは、今では、渡らないで、冬も人間の近くの、暖かい場所を見つけて、過ごしています。
まとめ
ムクドリの放鳥には、出来るなら繁殖期の前、そして、過ごしやすいお天気の日に、仲間のムクドリがいる場所に放して上げましょう。
放す前には餌をたっぷりあたえ、お腹が空かないようにしてあげましょう。
渡らないムクドリは、冬も同じ場所に留まり、戸袋など、人の近くの小さな穴をみつけ、そこで過ごしています。