ムクドリという鳥にどのようなイメージをお持ちでしょうか。
群れで行動し、大きな声で「ギャーギャー」と鳴き合う、枝木の上にものすごい数が止まっている図を思い浮かべる方も多いでしょう。
確かにムクドリは集団で行動するのが一般的ですね。
ところが、仲良く暮らしているように見える彼らも、縄張りをめぐり激しく争うときがあります。
仲間も敵・激しい縄張り争い
ムクドリに限ったことではありませんが、縄張りをめぐる争いが多く見られるのは、繁殖期を迎えた季節です。
巣作りから育雛までと子孫を残すためにおこなわれる訳ですが、少しでも良い場所に縄張りを決め、ヒナが無事に巣立つまでの間、ムクドリ同士の争いがおこります。
争いは春から始まる
ムクドリの繁殖期は、春先から始まり5月をピークとして7月ごろまで続きます。
この期間、一夫一妻制のツガイとなりヒナを育てますが、縄張りと決めて巣を作る場所はさまざまです。
森や山間部では、木の洞や岩のくぼみなどを巣作りの場所に利用し、街中では公園の木々や住宅のほか、電線を保護するスペースに巣を作るケースもあります。
巣を作りやすい場所は、ほかのムクドリにとっても同じことで、同種間の争いがおこります。
激しく身体をぶつけあうオス同士の争いは、全てではありませんが縄張りや巣を守る方が勝つことが多いようです。
エサを確保?強い縄張り意識
ムクドリの好物は甘い木の実や果実です。
熟した柿の実を食べる姿を見ることができますが、甘い果実はメジロなど他の鳥にとっても好まれるエサです。
このため、縄張り意識の強いムクドリVSメジロの構図ができあがる訳ですが、好物を確保するための争いは24cm前後の体長があるムクドリに軍配があがります。
メジロも簡単には諦めませんが、体長12cmほどの大きさでは対抗できず、何度も追い払われてしまいます。
まとめ
今回は、ムクドリの縄張り争いについて見てきました。
普段は集団で行動する彼らにも、縄張りや生きるための争いがありましたね。
メジロやスズメなど他の鳥たちとの争いは、にらみ合う姿など、見ている側には一見コミカルに映りますが、生存をかけた緊張感ある場面といえるでしょう。