自然の中で暮らすムクドリのきれいな写真や映像は、美しくまた微笑ましいものです。
しかしながら、住宅に巣を作られたり、街路樹に大群で押し寄せたりと、実際の暮らしの中で接するムクドリとの共存は難しく、鳴き声による騒音問題も取りざたされています。
駆除や捕獲をと考えるのは致し方ないとは思いますが、どのような方法が有効なのでしょうか。
立ちはだかる法律の壁
「許可なく勝手に野鳥を捕獲してはいけない」ということを聞いたことがある方もいるでしょう。
立ちはだかるとは少々大袈裟ですが、ムクドリの捕獲などは鳥獣保護法による決まり事があります。
この法律により、勝手に捕獲することはできません。
となれば知恵と工夫を働かせて、対処しなければなりませんね。
近寄らせない工夫
一度使った巣や巣作りに同じ場所を使うという習性がムクドリにはあります。
このために、近寄らせない工夫をおこなう必要がありますが、ひとつは巣を撤去する方法です。
先ほどの鳥獣保護法により、卵やヒナがいる巣を撤去することは違法ですが、確実に使われていない巣を取り除くことは認められています。
また、ムクドリの敵とされる猛禽類やカラスなどのダミー(置物)を置くこと、タカなどに捕獲されたときに発する声を音声としてながす工夫も効果的です。
雛もいなくなったことだし、ムクドリの巣は撤去だわ pic.twitter.com/McavfgaVbX
— じろう@C92落選 (@meotosou) 2013年6月23日
プロによる捕獲
許可のない駆除はできませんが、捕獲をする資格を持ち、自治体から許可が出た場合にはムクドリを捕獲することができます。
狩猟期間中におこなう「狩猟捕獲」とは別に、役所の許可をもらい捕まえる「許可捕獲」がありますが、騒音問題に対応するのは後者です。
狩猟捕獲での捕獲方法は、装備銃や空気銃、網などがありますが、許可捕獲においては、社会公益上のためや傷病のための保護などを目的とした捕獲に主眼が置かれているようです。
まとめ
身近にいる鳥なのに共存が難しい、ムクドリへの対処や捕獲方法について見てきました。
問題視されている巣や騒音問題については、近寄らせない工夫が大切です。
現在効果がある方法も、ムクドリが慣れることや知恵をつけることで効果が減少するため、日々の創意工夫が必要です。
どのような捕獲方法を用いる場合でも、基本的には許可が必要となります。
一時的な保護のためといっても、厳密には違法となるため、まずは自治体への連絡が重要です。