親鳥が巣立ち前のヒナにエサを与えている姿や、ふわふわした産毛のヒナの表情は可愛いものですね。
離れた場所や映像で見る分には微笑ましい光景ですが、自分の住宅に巣を作り産卵されるのは、鳴き声や衛生面などいろいろな問題が生じます。
そもそもムクドリが産卵する時期とはいつでしょうか。
また巣を自分で撤去することは認められているのでしょうか。
ムクドリの強い繁殖力と産卵
留鳥として日本の各所にいるムクドリの繁殖期は、3月ごろから始まり7月まで続きます。
かつては山や森、農村部で産卵をおこない、人にあたえる影響もそれ程ではありませんでした。
都市化が進んだ現在では、住宅の一部に巣が作られ、ムクドリの「ギャーギャー」という鳴き声やフンなどによる衛生上の問題が指摘されています。
これらの問題は、繁殖力の強いムクドリの2回にわたる産卵が要因の一つです。
2回の繁殖と産卵数
繁殖する時期は5月をピークとした3月から7月までです。
この間にムクドリは春と夏の2回繁殖行動をおこない産卵をします。
1回の産卵で4~7個を産み、孵化後約1ケ月ほどでヒナは成体になります。
食べる物も偏りがない雑食性なため、エサに困るケースも少なく成長が遅れる心配もほとんどありません。
一度使われた巣は再び使われることが多く、寛容的に見守るのであればそのままで問題ありませんが、撤去などを行なう場合には法律による決まり事があります。
野鳥観察日記。ムクドリの卵、3つに増える。 pic.twitter.com/ZlgepEC0Vf
— 御影 (@mikage00) 2017年5月1日
産卵を防ぐ撤去のルール
産卵後の卵があるときやヒナが居るときに巣を撤去することは、鳥獣保護法で禁じられています。
これに違反すると罰則が科せられるのですが、卵やヒナが居ない使われていない状態であれば撤去することは問題ありません。
巣を放置した状態では、ダニの発生など健康に支障をきたす場合もあります。
時期を見計らい巣が使われていないことを十分に確認して撤去を進めましょう。
まとめ
ここまで、ムクドリの産卵と時期にふれ、巣の撤去について見てきました。
春と夏にある産卵の時期、新しい命が生まれることは喜ばしいことですが、人との共存はなかなか難しいものですね。