陽射しの良い日中、大空を飛び回っていたり、地面を歩きながらエサをついばんでいる鳥を見たときに、夜はどこで寝ているのだろうと思ったことはありませんか。

鳥たちが眠る場所を「ねぐら」といいますが、大きな群れで行動するムクドリたちのねぐらはどこにあるのでしょうか。

また、暖かい季節と冬のように寒い季節では、ねぐらは違うのでしょうか。

ここでは、ムクドリのねぐらについて見ていきましょう。

ムクドリ ねぐら 冬

都市化するムクドリのねぐら

群れを作る習性があるムクドリも、春から夏にかけての繁殖期には、ツガイをつくり夫婦で行動します。

雑木林や竹やぶ、街路樹から、住宅やビル街などさまざまな場所に巣を作り、この期間は巣がねぐらとなります。

繁殖期が終わると再び群れを作り、夕方になると一斉にねぐらへと向かい、ひとかたまりになって眠りますが、このねぐらも従来と比べて変化が起こっているようです。

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全国に分布するねぐら

ムクドリは全国に分布し、基本的には季節による渡りをおこなわない留鳥です。

このため、全国には決まったねぐらあるはずですが、北海道などの寒い地域では冬に個体数の減少があり、季節によっては暖かい地域に移動すると考えられます。

ねぐらに集まるムクドリの群れは、数百~数千羽にのぼり、大規模なものでは一万羽をこえる集団になります。

以前は、竹林や雑木林などがねぐらでしたが、竹林の減少などの影響もあり、街路樹や河原付近のほか、建物や電線の上、鉄塔などをねぐらとするムクドリが増えています。

夏ねぐらと冬ねぐら

同じ地域に留まるムクドリも、11月から4月までの冬ねぐらと5月から10月までの夏ねぐらの変化はありました。

冬場になると竹林方面への移動をおこなっていましたが、近年では夏ねぐらのまま移動しないケースが増えています。

竹林が少なくなっている理由もありますが、人が多い地域の方が天敵が少ないことや外部気温が暖かいことなどが理由として挙げられます。

まとめ

ここまで、ムクドリのねぐらについて見てきました。

以前からねぐらとしていた場所で眠るムクドリもいますが、環境の変化によりねぐらとする場所にも違いがでてきました。

冬の季節には地域内で移動のあったねぐらも、年間を通じてと変化が起こっています。

生息環境の変化に適応したムクドリの行動ともいえますが、鳴き声の騒音をはじめとする都市部での問題もおこっています。

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