イタリアの首都であるローマはイタリアでも有数のムクドリ被害が多い都市です。
ムクドリの数がイタリアで一番多くて、毎年秋~冬には100万羽ほどがローマに訪れるそうです。
ローマの文化財を糞害で汚すムクドリ。
その糞害に耐えかねたイタリア当局は、その100万羽のムクドリを何とか撃退するため異例の処置をとったと、報道されました。
大音量の鳴き声で威嚇する
イタリア市内のテベレ川沿いの植木に群がるムクドリが今問題となっているそうです。
日没、作業員らが、拡声器とプロジェクターをもって川沿いの堤をうろうろしています。
拡声器はムクドリを威嚇するための音を大音量で発するために使用します。
その音とは、ムクドリが仲間に危険を知らせるときに出す鋭い鳴き声のことです。
音と光によるムクドリ撃退法
この拡声器を使っての音によるムクドリ撃退のほか、光プロジェクターで堤の木々を照らし、ムクドリを追い払うという対策も行いました。
効果はかなりあったようです。
ムクドリはすぐに反応し、対策を実施した地域から可能な限り、遠くへと逃げ去り、ここなら大丈夫と安全を確認できた場所に速やかに移動していったということです。
この方法なら、ムクドリの生命を危険にさらすこともなく、環境面でも尊重し、住民にも迷惑をかけないで済むので、当局としても上々の出来だったのかもしれません。
ムクドリも知恵があれば効果なしになる?
この拡声器と光プロジェクターによる音と光の撃退対策は、3日連日、しかも夕暮れ時、1時間程度と決めて行われているのだそうです。
ムクドリがカラスのように悪知恵が働く害鳥であれば、同じ鳴き声には反応を示さず、別の鳴き声でないと、すぐに反応してどこかに逃げ去るということはしなくなるかもしれませんね…。
うれしくないローマ冬の風物詩…
ムクドリ大発生!! pic.twitter.com/Q8GbPYj45Z— tacamina@NIPPONでJAM♪ (@tacamina_it) 2013年12月14日
まとめ
ムクドリ主義というのが大作家、森鴎外の言葉にありますが、それはムクドリのようにぼんやりとする様子をよしとするものです。
電線にずらーと並んで、集団で下界を眺めている様はまさに「ぼんやりとする」という感じです。
すごい数のムクドリが大群となって飛来すると、空一面真っ黒になることもあるそうです。
それを見ると、どこか不気味で、少々憂鬱な感情にもなりますね。